mardi 21 février 2012

哲学は科学を十全にする


The Atheist's Guide to Reality: Enjoying Life Without Illusions
Alex Rosenberg (born 1946)


届いたばかりのデューク大学の哲学者ローゼンバーグさんの本を読み始める

序でわたしが感じたことと同じことを感じていたことを知り、嬉しくなる


彼は世界の成り立ちを知るために物理学を始めたという

ところが、物理学では彼の求めていた解が得られないことに気付き、二つのオプションを考える

ひとつは精神療法を受けること、もうひとつは哲学

それぞれにこんな狙いがあった

精神療法により、世界の成り立ちなどを気にすることなく生きていけるようになるのではないか

哲学では、少なくとも自分の問になぜ物理学が答えられないのかの解を得られるのではないか

しかし、精神療法はお値段が高過ぎ、哲学は面白過ぎた

それで彼の人生が決まったようである


彼は哲学を始めてこんなことに気付いたという

哲学について知りたくなりこの領域に入ってきたわたしが驚いたことと全く同じなのである

それは 「哲学の歴史は、実は偉大な哲学者が科学について考えた歴史である」 ということ

少なくとも17世紀以降は物理学、化学、そこに生物学も加わるようになる


つまり、哲学は科学なしには生きられない

しかし、科学は哲学なしでも生きられると思いがちである

哲学の膨大な蓄積を考えると、哲学を無視することによって科学は多くのものを失っていないだろうか

科学を十全なものにするためには、哲学は不可欠なのではないか

そんなことを改めて思い出させるエピソードであった



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