mardi 6 novembre 2012

メタフィジーク、あるいは不可能への愛


哲学が何たるかも知らずに、あるいはそれが故にこの領域に入ってきて早5年が過ぎた

科学の領域に浸りきっていた時、わたしの辞書には哲学という言葉はなかった

最後になり浮かび上がってきた「形而上学」という言葉

その時、この言葉が一体何を意味しているのかのイメージさえ湧かなかった

そもそも科学と哲学がどのような関係にあるのかも漠としていたのだ


思考だけの世界、メタフィジークの世界とはどんなものなのか

科学という具体的な世界にいたためか、それまで見たことのない世界に興味を覚えたのだろう

それまで使ったことのない頭の部分を使ってみたくなったのかもしれない

もちろん、科学においても思考に重点を置く道はあるだろう

しかし、現代ではその実践は困難を極める


5年という短い時間ではあるが、以前に比べるとイメージがはっきりしてきたように見える

これまで科学についてリフレクションする哲学をやってきた

比較的具体的な対象がそこにあるので、科学をやっていた者にとっては入りやすい

そこから先はこれからの問題になるのだろうが、、、

哲学と言えども専門化が進んでいる現在、他の領域でも状況は同じではないだろうか

そこでは哲学本来の営みであるすべての学問を包み込むことが難しくなっているように見える

それを目指すのが、おそらくメタフィジークという領域になるのだろう


先日のこと、もう4年前になるマスターの時のカイエを読み返していた

その中に、記憶には残っていないこんな言葉を発見した

「メタフィジークとは、不可能への愛である」

本質を言い得ているように見える

力を与えられるような言葉でもある


今、専門の哲学に身を置いているが、そこを超えようとする不可能への愛はまだ燃えている




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